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『Diver s shellⅡ』 第十話「海に潜む者」 都市伝説というものをご存知だろうか。 都市伝説は民間口承であり、地球(アース)があったころに定義され、第二地球(ネオ・アース)に人類が移住してもなお生き続けた。 生命の設計図を解析し、星の海を渡っていけるほどの科学があるというのに、非科学や出所不明の噂を払拭するには至らなかったのである。所詮人は人以上にも以下にもならないのだろうか。 つい最近、ダイバーの間でこんな噂が飛び交っている。 曰く、巨大な怪獣が船を襲って沈めた―――……。 曰く、その船には金銀財宝が! 曰く、うんたらかんたらがどうのこうのでひゅーひゅーひゅー。 要約すると、良く分からない怪獣らしき巨大なブツが船を襲って沈めた……ということらしいのだが、胡散臭いの極み―――……とは限らない。驚いたことに。 つい最近のことだったろうか、クラウディアがオヤジさんから聞いた話の中に、セントマリアから出航した船が沈んだところを運び屋の姉妹が目撃した、なる話があったのだ。 詳しい話は聞かなかったらしいのだが、ドンパチをやって沈んだ……というのだ。この時のドンパチは荒事となるはずだが、一概にそうは言えない。 ものは試しと運び屋を営むチェルヴィ姉妹に連絡を取り、確認して見たところ、こんな返事が返ってきた。 『あぁー、ありゃ明らかに襲撃ッスね。ギャングの連中が怪しげなブツを積んだままドンパチした挙句に水没しちゃったんでしょうッス。何と戦ってたかは見えなかったッスけど、潜水艦か何かじゃないッスか?』 裏の世界で生きるギャングとて、大小ある。大きいところでは企業を経営しているという噂が立っているが、小さいところでは恐喝が精々に違いない。 それはとにかく、潜水艦が出てくるのは、不自然ではないか? ジュリアに根拠がある訳ではないが、直感が「これはギャング同士の抗争などではない」と囁くのだ。潜水艦を持ち出すよりも、ボートに火器を搭載するなりなんなり、コストとリスクの低い方法はいくらでもあると。 そこでダイバー仲間の間でまことしやかに囁かれる噂が出てくる。 巨大な怪獣―――……。 こうは考えられないだろうか。ガードロボがギャングの船を襲撃し、沈めたと。遺跡のガードロボは主に水中で行動をし、外敵や異物を排除する。襲撃したのがガードロボなら、チェルヴィ姉妹の目撃談にも納得がいく。 しかし、この推理には致命的な穴がある。 一つ目にガードロボの習性である。ガードロボは、遺跡に接近しない限りは害を加えることなく、黙々と施設の現状維持に努める。セントマリア島の付近に遺跡は無く、航路をそれたにしてもよっぽど長距離迷わなくては襲撃されない。 二つ目に、ガードロボの大きさである。大型のガードロボでも潜水機と同程度かちょっと大きい程度なのに、「怪獣」と称される程の大きさのガードロボがいるのだろうか。そしてわざわざしゃしゃりでてきて襲撃などするものか。 謎が多すぎる。 でも、ジュリアは「怪獣」の出没した地点を調べてみたかった。 理由は新型潜水機の性能を確かめたかったという、不純でありながら純粋な思いであった。その思いはついこの前購入した漫画本を鑑賞中に芽生えたというのはトップシークレットである。 第二地球暦148年 13月18日 正午 セントマリア島近海 天候 晴れ ダイバーにもそれぞれだが、この状況は想定外だったとジュリアはざっと数えただけでも十隻はありそうなクルーザーの群れを眺めた。 曖昧模糊な情報でも、食いつく輩は自分も含めて居るのだ。ダイブスーツを着たまま喫煙していたジュリアは、灰皿の上で指を揺らし灰を落とすと、窓ガラスに向かって息を吐いた。温度差と紫煙で窓が白くなった。 寒風吹き抜けるというのに空は憎憎しいほど青い。雲は絹を引きちぎったように点々と。 例の噂を聞きつけたダイバーが、セントマリアから少々距離を置いた地点に集結していた。 ジュリアは『月光』を灰皿の冷たい面に押し付け火を殺すと、両手を合わせ、背筋をポキポキさせるような伸びをして、船内を歩いていく。小波が船を緩慢に揺らしているのが分かる。 気温はコートが必要なほど寒いが、ダイブスーツが外気温を遮断してくれるために注意すべきは顔面のみだ。絶対にやらないが、その気になれば寒中水泳だって出来る。 ジュリアは格納庫に入って、巨大な相棒を見上げた。 「よーっす。調子は?」 潜水機『クラドセラケ』。 可変機能を得た、二人の新たな相棒。格納する都合上、人型形態で棒立ちしているそれは、海の色に同化するようほんのり藍色の化粧をしており、固定器具にがんじがらめにされているのが気に食わないようにモノアイに小さい光を宿して存在している。 ジュリアが手を挙げるや、赤い眼光が音も無く下方に向けられ、視線を絞る。それはあたかも獲物を嗅ぎつけた鮫が瞳を鋭くしたかのようであった。ちょっとびっくりした。 ―――……心臓に悪い。 クラウディアを呼ぼうと声をかけたのに、どうして機体が反応するのか一瞬理解出来なかった。恐らく、中でクラウディアが操作したのだろう。コレには自律機能もAIも搭載していないのだから。 手首をくるくる廻しつつ、クラドセラケの足元に歩み寄り股間の部分にあるハッチの前で止まって拳でどんどん叩く。 真下に入られたせいで追えなくなったモノアイは真っ直ぐを見据えた。 ハッチを叩いて約五秒後にハッチがせり出てきて圧搾空気を漏らす。次に、内部機構が作動し何かが重々しく回転するような掠れ声と共にハッチを更に押し出す。隙間から梯子が出て、やっとクラウディアの足が下りてきた。 こんなに時間がかかることから分かることだが、たとえば軍用機に採用されたとしたら、スクランブル(緊急発進)などは不可能である。もっとも、潜水機などを使うより潜水艦などの方がずっと実用的であるが。 入り口が狭いためにクラウディアは体をぶつけぬよう慎重に降りてくる。もぞもぞやってやっとのことで床に降りると、いつになく乱れたダークブルーの髪を頭を振って直す。無事なのは謎構造のアホ毛のみか。 とんっ。床に降り立てば、ダイブスーツに締められているはずの胸が揺れた。 「ちょっとお~! せまっ苦しいんだけど!」 流石のクラウディアとて、入るのに苦労する機体は好みではないらしく、頬を膨らませ腕を組みぷんぷん怒鳴った。腕を組むと必然的に……そんなことは重要ではない。片や胸富者で片や胸貧者などどうでもいいではないか。 ジュリアは、クラドセラケのきゅっと細い脚部に手を置いて撫で、ちょっと体重をかけた。人一人が体重をかけて倒れるほど柔な固定を成されていないから、特に問題ではない。 「仕方ないじゃん。可変機構に、それに伴う補強とか、その他必要不可欠な内装を固めていったら人が乗るスペースが多少狭くなるのも、さ。それに……」 「それに?」 ジュリアははたと言葉を止める。腕を組んだクラウディアを尻目に、金属製の足を人差し指でなぞり手を離しハッチの中に体を突っ込む。無駄が無く細い肢体は狭すぎる入り口を物ともせず、あっという間に内部へと入る。 どうやら搭乗口に関しては貧しい者の方を標準としてあったようだ。 中から梯子を叩き、早く入って来いと催促する。 クラウディアは梯子に足をかけてのそのそと登りつつ口を開いた。 「あーん、胸が無いっていいなぁー」 「……なにか言ったか?」 「なんでもないわよぉ?」 「あっそ」 聞き捨てならぬ言葉が鼓膜を捉えた気がして、脅しの意味で声を冷たくしつつ相棒に言ったが、のらりくらりと流されてしまう。 ジュリアとて、女性だ。そりゃあ男性チックなものが好きで、女性チックな品は持ってないかもしれないが、身体的な面に関して気にしていないわけじゃない。けど、そんな簡単に変化するわけじゃないのだ、特に胸などは。 いいよなぁ、こいつ。 ジュリアは、操縦席後部の補助席に座った相棒を心眼で眺めた。 推定―――……D? そんなもんじゃない。もっとだ。凶悪なサイズ。G? 分からない。 誠に悔しいことに、ジュリアの胸量はクラウディアに遥かに及ばず。ナニを食ったらここまで大きくなるのだろう、というか、肩こりはどうなんだ、なんて言いたくなる願望を腹の奥に堪え、作業を開始する。 クラウディアは前に並んだ画面を見つつ、的確に作業を進めていく。 クラドセラケの心臓部とも言える電池とそれに伴う必要な機構―――……オールグリーン。 各部モーター、関節、変形機構―――……オールグリーン。 スラスター類―――……オールグリーン。 火器管制システム―――……オールグリーン。 センサー類―――……オールグリーン。 クラドセラケのモノアイに一段と明るい赤が灯るや、遠吠えにも聞こえる稼働音が格納庫に響き渡り、徐々に小さくなった。ジュリアの操作に同調して手が動き、脚が固定器具に拘束された範囲内で蠢く。 ジュリアは、動きが当初設計していた範疇に収まっていることに満足げに頷くと、座席の背もたれに体重をかけて首を後ろの方に廻す。 「船は私達が出次第、自動操縦で離れた位置に行かせる様にした」 「? なんで?」 噂を確かめに来ただけなのに、船を遠ざける意味などあるのだろうか。 首を傾げるクラウディアに、ジュリアはこめかみの上付近を人差し指で叩いて見せ、機体を本始動させた。 「予感がする。危険だから船を逃がしておけって」 冗談のように、全ての画面に起動の証が表示された。 <Welcom!> 衝撃。 クラドセラケが海に落ちて水飛沫を上げ、操縦席に伝わり二人を揺らした。 クルーザーはプログラムされた通りにスクリューをはためかせ海面を進んでいき、ダイバーひしめく海域から姿を消した。 遺跡に潜るわけでも急いでも無いので、人型形態のまま沈んでいく。 「ところで」 ジュリアは何かが起こったら水も飲めないので、スポーツ飲料の入ったパックの中身を啜りながら背後のクラウディアに声をかけた。 「あのいちゃいちゃ新婚さんらはここに居るのかね」 「居ないわよ」 きっぱり言い切って見せたクラウディア。ジュリアはクラドセラケを試すため、左右のメインスラスターを順番に稼働させたり、水中で静止したりしている。 クラウディアは口元に笑みを浮かばせた。見事なまでのニヤニヤ笑い。前席にわざと顔を寄せて囁く。 ジュリアは、口に溜めたスポーツ飲料をごくりと飲み、 「おめでただって、メリッサ」 「ブッ!?」 吹いた。 思いっきり吹いた。 唾液とスポーツ飲料をミックスした溶液を、口から噴霧した。液はカタパルトよろしく射出され、真新しい操縦席回りにへばりつく結果となった。なんてこった。初稼働日に汚すとは。 タオルで拭って水分を落とし、きっと背後を睨みつけた。ばんッ。操縦も忘れて椅子を叩き。 「嘘だろ!?」 「本当よん。何ヶ月かは教えてくれなかったけど、赤ちゃんが出来たから体に負担を与えちゃいけないからって」 「初耳だぞ、私は聞いてないぞ」 「私だってついさっきメールで知ったの。ジュリちゃん、携帯電話は見た?」 「……忘れてきた」 そういえば家を出るときに携帯電話にメールが来ていたが、考え事をしていたためにおいてきてしまって内容も見ていなかった。考え事の内容は潜水機だった。 ジュリちゃんという、普段なら言い返す呼び名を聞いても今ひとつぱっとしない返事。 子供が出来たことは非常に喜ばしい。ジュリアに子供を産んだ経験はないが、あのユトとメリッサならいい父親と母親になるんだろうなとなんとなく思った。 今思えば飲み会の時にメリッサは、元々呑めなくても一口はお酒を呑むのに、イチゴジュースのみを飲んでいたが、そのためだったのか。アルコールは胎児に悪影響を与えることを知らない人間の方が少ない。 それにしても妊娠何ヶ月なんだろうか―――と思考がその領域に及んだが、止めた。他人の体について詮索するのはいい趣味じゃない。子供が欲しくても授かれない人もいるのだから。 クラドセラケは人型のまま、バタ足するように両脚を動かしつつ、すいすいと海面近くを泳ぐ。その気になれば鮫型に変形するが今その必要は無い。 むっつり考え込み機体の操縦に没頭し始めたジュリアに、背後からぞわりと染み寄る気配一つ。 「ジュリちゃぁぁぁ~~ん?」 「ん?」 クラウディアの唇が言葉を刻み、ジュリアの耳に文章を伝える。 数秒後、ジュリアの頭が瞳の赤色を超越する赤に染まった。 「ばっ、バカヤロウ! 知ってるわそんなこと!!」 ナニを知っているかは想像で補完するしかあるまいが、公の場所では話せない内容らしい。ジュリアは操縦席の壁をばんばん叩いた。 するとクラウディアはニヤけ度を二割増しにして喉を鳴らし更に顔を寄せた。 二人は潜水機の中というより、着替え中の女子高校生同士としか思えぬテンションで姦しい会話をする。というか、仕事はどうしたのだろうか。暢気にじゃれ合っている場合なのだろうか。 「ふふーん……ふんふーん? どうやって知ったのかなぁ~??」 「……ッ……そんなもの……」 ぶつぶつぶつぶつぶつ……。 何事かを囁かれた直後から顔を赤くして最終的には念仏を唱えるようにぼそぼそ呟いて後ろを見ようとしなくなった。アレをそうすればどうの、ネットでどうの、男性がどうの、支離滅裂で。 操縦に心の動揺がもろに反映されたため、クラドセラケは酔っ払いのようにあっちにこっちにふらふら。 他のダイバーが搭乗する一機の潜水機が、不審な泳ぎ方をするクラドセラケを、モノアイで胡散臭そうに眺めた。 現在の海は平和だ。 寒気満ちる大気の直下には、黒々としつつ群青を湛えた海水があり、生命をその手の中に優しく抱きしめている。複数の潜水機が水中を動くと海水が押しのけられて光のカーテンを不安定にする。 基本的に単独行動が主である潜水機が狭い海域にひしめくことは無いため、上空から見たらさぞ壮観だろう。 ジュリアとクラウディア、それと十人前後のダイバーが海域を捜索したが、一向に「怪獣」とやらは出てこない。ソナーにも視界にも、見えない。怪獣と呼ばれるほど巨大なら映ってもいいようなものだが……この海域から逃げ出したのだろうか。 スラスター調整。両脚を前に出し水中で静止。スラスター出力を上げて水面から頭部を出して周囲を見回す。ダイバーの船が散らしたように浮いていて、海鳥がみゃあみゃあ鳴いて飛び回っている。 いつの間にか冷静さを取り戻したジュリアは、怪獣を探すよりも機体の運動性を試したくなってきていた。スラスター出力を上げて水中を行く。 「ふぁぁ~~~……ねむぅ」 暇。クラウディアは演技ではなく本当に欠伸をする。涙が滲む。 気がそがれたが、いざ。 「いくぞ」 「えっ、あっ、きゃああ!」 可変。 ジュリアは相棒に宣言することなく、クラドセラケを水中で変形・急減速した。Gが体を締める。 スラスター付きの足が引き込まれ、手が引っ込み胸のカバーが跳ね上がる。帰還用スラスターの付いた「尾」が体に密着し結合、先端のヒレ、機体左右と上部のヒレが機敏に動く。 変形に要した時間はほぼ一瞬。 機体は鮫のそれに酷似した形状に変形した。 鮫の頭、その瞳が凶暴な赤い光を宿す。 スラスター全開。大量の水を高速で吸入し圧縮、推進力と成す。クラドセラケは敏捷なる一匹の水獣として海水を切り分けて。 「ひゃっほー!!」 ハルキゲニアより速く、反応もずっと敏感。新品のバイクを高速道路で慣らし運転するが如く、噂の検証を忘れて水中を駆け回る。 操縦するジュリアはいいとしても、いきなり高G下に叩き落されたクラウディアはたまらない。戦闘時でもないのに機体がやたら滅多ら速度を出してぎゅんぎゅんと機動するのだ。しかも未経験。ジェットコースターに乗ってるようだった。 赤の眼光二つ、海中に残像を残す。 「ジュリー! 速すぎ!」 「いいだろー!!」 「よくなーい!」 猛回転しながら高速で海の深みへと。 一応、操縦席そのものがGを軽減しある程度は向きや角度を直してくれるが、回転しつつ高速を出すという暴挙に及べば、不可能である。 クラウディアの元気な悲鳴とジュリアの楽しい声。 海中の肉食獣は、魚雷のような速度で海水を舞う。可変。手足が伸び、人型に変形。急減速。クラウディアのダークブルーの髪が前に傾き、シートベルトが胸と腹に食い込み呻く。 スラスター出力低下、クラドセラケを人型にして海中で止まる。 「ふー……いいもんだ」 ジュリアは操縦の手をそっと緩めると大きく息を吸った。 妖刀の試し切り直後で愉しい……に近い雰囲気を纏ったジュリアは、機体から伝えられてくる情報をモニターを眺める。各部問題なし。変形機構異常なし。 と、ジュリアの頭をクラウディアがぼこんと叩いた。手で頭を押さえ後ろを向くとぎゃーぎゃーうるさい顔があった。怒鳴られた時の防音として指を耳の穴に突っ込む。 「んー?」 「んー? ……じゃないでしょ! 飛ばすなら飛ばすって言ってよね!」 「怒るなよ、これからコイツを使い続けるんだから」 「むー、むー、むー!」 「むーむーうるっさい」 耳の穴から指を引き抜き、団扇を扇ぐ動作で相棒を追い払う。 相棒は頬を膨らませていたが、自分の仕事に戻った。本当のところは余り怒っていなかったのかもしれない。 ジュリアはふと思った。怪獣は海底にへばりついているのではという何の根拠も無い考えを。海域から逃げていないのに発見出来ないということはそれ以外に考えられない。 もしそうだとすると、自分らは既に―――……。 突然、画面に赤い文字で「警告」が表示された。警報が鳴り響く。ソナーに感あり。深海から急速に浮上してくる、船のように巨大な物体があった。他のダイバー達も気が付いたらしく慌しく行動を開始する。 可変。人から鮫へ一瞬で姿が切り替わる。 不明物体を迎え撃つため、鮫が瞳を鋭く光らせた。 「来るぞ!」 背筋に悪寒が走る。 直感が叫ぶがままに機体を横転させて、距離を取らんとスラスターを全開にした。二本のスラスターが膨大な量の水を噴出、クラドセラケに速度を与える。 血が騒ぐ。 四の五の言っている場合ではなくその危険から逃げんと叫ぶ。その牙はとても鋭く硬く素早くお前を捕まえ噛み砕くと。一度口の中に入れられたら逃れる隙間などありはしないと。 「く………!?」 クラドセラケのすぐ横に何かが伸びるや、海底に引きずり込まんと身をぶつけてくる。蛇のように細長く、見たことの無い色の素材で構成され、表面にも何かが―――……。 スラスターとヒレを併用して身を捩る。コンマ数秒、ソレがクラドセラケを捕まえられず海の底に引っ込んだ。 至近距離戦闘武器を積んでいないのだから、距離を取る以外の戦法はありえない。最大推力で海面へと逃げる。後ろを振り返ることなく、一直線に海面を目指し。 「一……二、三、……」 クラウディアがなにかの本数を数えているのが聞こえたが、のうのうと質問出来る時間は無かった。 「うわっ、バカっ!」 緊急回避。 ジュリアが毒づく。 異形が攻撃を仕掛けきたのを見た同業者達が、一斉に魚雷を放ってきたのだ。十発前後の魚雷の群れが白い航跡を曳きつつ、クラドセラケの横を通過して、暗闇へと突っ込んでいく。 うっかり魚雷を喰らおうものなら文字通り爆死していた。誤射で死亡など冗談ではない。 魚雷達は目標を捉え確実に距離を詰め、己の存在目的を果たす。信管作動。全ての魚雷がほぼ同時に爆発し、群青に朱色の球体群を創造した。衝撃がクラドセラケを揺さぶった。 電子音がし、画面に新たなウィンドウが開いた。 「スキャン完了。ガードロボのつもりでやってたら時間かかっちゃった。見て、これ」 「なんだ……こりゃ……」 ジュリアは、ソナーを使用しての解析結果を見て目を見張った。 ずんぐりとした胴体から生える八本の足。それぞれがそれぞれで動ける構造で、表面にはお皿のような構造体が無数に張り付き、生理的な嫌悪感を呼び起こさせる。胴体には円状の二対のカメラアイらしきものがあり、頑丈そうな瞼に覆われている。 そう、その異形はキリスト教では悪魔の魚とも呼ばれる、蛸そっくりだった。 さしずめクラーケンとでも呼称しようか。あの機械がもし船を襲撃すれば、なるほど確かに沈めて貪ることも容易であろう。比較する物体の無い海に居るせいか大きさを実感できなくとも、数値は恐ろしいことになっている。 異形―――……クラーケンは、魚雷で吸盤を爆ぜ壊され怒り狂い、八本の触腕を引き、体を前に突っ込んできた。目標は最も近い位置にいるジュリアとクラウディア。蛸が鮫を追うけったいかつ殺気のある鬼ごっこ。 巨大なのに、速い。反則だ。スラスター全開。魚雷ランチャーを起動しロックオンの準備。 クラーケンが迫った。二人は仲良く絶叫した。 「あ、避けてー!!」 「うえええええっ!!」 反撃をしようとしたが、イノシシ式の突撃を決めてくるクラーケンのお陰でままならない。 鉄塊級のそれが真下から突っ込んでくるのを危なげにかわし、魚雷の照準マーカーを合わせる。大質量の物体が海中を動いたためにクラドセラケは風に揺られる蝶のようにふらつくが、なんとか体勢を整え、発射した。 遠距離用魚雷はしかし、確かに命中したはずなのに装甲を抉るのみでしかなかった。 クラーケンは魚雷に撃たれながらも他のダイバー達をひき肉にせんと襲い掛かり。 「硬すぎる。何か手は?」 ジュリアは、逃げるか戦うかの二択をカードとしてならべ、迷った挙句戦うを選択していた。逃げるのは性に合わないし、何よりやられっぱなしでは癪に触る。 ライト光量を全開にしてクラーケンを視界に捉える。他のダイバー達が果敢に立ち向かっているが、装甲に阻まれ決定打を与えられていない。距離をとっても魚雷の爆発音やクラーケンの錆びた鉄を擦り合わせるような鳴き声が響いてくる。 どうやら、攻撃手段が近接攻撃しかないようで、距離を取っていれば被害は無いようだ。といっても攻撃されて腹を立てているので油断は出来ない。 該当データなし。行動パターン不明。弱点不明。目的不明。 何もかも分からない状況で、ひょっとすると命を刈られるかもしれないという恐怖が身を竦ませる。痛いのだろうか。機体を掴まれ潰されたら、苦しまずに死ねるだろうか。分からない。死んだことがないから分からないし死ぬつもりも無かった。 同時に、気持ちが高揚してもいた。一種の興奮状態。未知なる領域に足を踏み入れたときの感じと似たそれがジュリアの肌を鳥肌にする。 「弱点を狙い撃ちするしか無いと思うわ。ホラ、眼とか弱そうじゃない」 構造データをつぶさに観察しつつソナーでクラーケンを捉え続ける作業をしていたクラウディアは言った。指で画面を叩き、クラーケンの眼を拡大表示する。 ジュリアは暴れるクラーケンから一瞬だけ情報の方に目を移した。 「眼を……ねぇ。ゲームだとお決まりのパターンだけど、通用するんかね」 「じゃあ逃げる? お姉さんはどっちでもいいわよー眠いし」 「却下。新型機の性能を見せるときがきたってことで」 「りょーかい」 ジュリアは眼をごしごしと擦って深呼吸をし、巨大な影を見据えると、人生で言ってみたいセリフランキング上位に食い込んでいる文章列を口に出した。 「狩りの時間だ!」 「発射!」 リボルバー式の魚雷ランチャーから一発の魚雷が放たれ、マガジン兼発射機構が回転、二発目の魚雷を発射した。 蜘蛛の子を散らすように逃げ出す潜水機達が気に食わないのか、クラーケンは八本の触腕を駆使し距離を詰めていくが、その度に魚雷で足止めを喰らい吸盤や装甲を落としていく。 その背後から、胴体目掛けて魚雷二本が矛先を突き立てた。遠距離用の魚雷は通常より炸薬量が多いため、より大きい火球でもってクラーケンの図体を傷つける。空気の塊が生まれ、粉々になりながら消えていく。 逃げる相手より、立ち向かってくる相手のほうがやりやすい。大蛸は一匹の矮小な鮫に狙いをつけると猛然と突進を開始した。 積極的に攻撃を加えようとするダイバーは居ないようで、皆が逃げるか遠くから見守るかの二種類しかない。倒せるかも分からぬ異形を相手にしたくは無いのだろう。 ジュリアは、八本の触腕をうねらせ獲物を捕らえんと迫る敵に、逃げるのではなく、自らぶつかるようにスラスター出力を上げた。移動形態のクラドセラケがモノアイを光らせた。 「おっとっ!」 肉薄。 回避。 通常形態に可変することで急減速、帰還用スラスターを併用し潜水機とは思えぬ瞬間速度を発揮、クラーケンの突進をかわし、あろうことか脚で胴体を蹴り飛ばし華麗な方向転換を決めた。闘牛士が闘牛をひらりとかわすのと同じだ。 クラーケンとクラドセラケの眼が睨みあう。 魚雷ロックオン。クラウディアが、魚雷が至近距離で爆発しないよう迂回するルートを指示した。 発射。 急に止まれぬクラーケンは、直線ではなく曲線を描いて迫る魚雷を触腕で叩き落そうとしたが失敗して眼の片方に命中を許してしまった。爆発。装甲の薄いカメラアイが消し飛び、内部にまで損傷を与えた。 三連装遠距離魚雷ランチャーのマガジンが空になり、自動で装填が始まる。ランチャー後部から魚雷が移動して一つ一つ詰められていく。この間は無防備なのでクラーケンから離れた。 潰れた目から青い電流を海中に枝分かれさせ、機械にとっての血液、オイルを流し始めたクラーケンだったが、残った方の目で敵意をむき出しにして八本の触腕をあっちこっちに蠢かせていて。 ダイバー達が放った魚雷を喰らったせいなのか、あちらこちらの吸盤は欠落し表面が凹み抉れてひび割れている。満身創痍でもなお戦闘を継続しようという心意気だけは感心してしまう。 クラウディアは口元に手をあてた。 「ぼろぼろねー、あの子」 「あんだけタコ殴りにされてたんだし目も潰したし、当然じゃないの」 クククと笑い声。 「タコ殴り……?」 ジュリアは頭を振り、後ろからじりじり寄って来ていた頭に裏拳を食らわした。ぼこっと痛そうな音がしたが、気にしない。 クラウディアが額を押さえ、口を尖らせ文句を言う。 「痛ぁ……女の子の顔を殴るなんてだめよジュリちゃん」 「女の子って歳じゃないくせに? 仕事しろよ仕事………うおおお来たぁ!」 クラーケンが必死の突撃を仕掛けてきた。 更に一発デコピンでもやっとこうかなと頭の中で悪魔が囁いたが、目の前でこちらを虎視眈々と狙っている悪魔の魚を始末せねばならない。 移動形態に可変、スラスター全開で深みに飛び込み突進を回避する。両手を広げ減速し魚雷が装填完了したのを見計らって一発を牽制に発射。白い跡を吐きながら魚雷は、クラーケンの触腕一本に致命的な一撃を与えた。海に緩い閃光が走る。 漏電してオイルを撒き散らし片目と腕を一本失ってもなお、クラーケンは諦めずに立ち向かってくる。無傷のときと比べ物にならない遅さの体当たりを、移動形態で海を泳いで距離を離す。 「連射で仕留めるぞ」 「おっけー。目を狙うコースね?」 ジュリアは後ろを向かず声だけでクラウディアと意思の疎通をした。 スラスター出力を巡航速度に固定して、海に落ちた人を食い殺す前準備のようにクラーケンの周りをぐるぐると泳ぎ回る。弱りきったクラーケンはしかし威嚇するよう触腕を前に出している。 「今だっ!」 魚雷を三連射。 強力で高速の魚雷がクラドセラケから飛び出す。くねくね踊りながら命令に従い、触腕振り乱すクラーケンの胴体へ殺到した。 ―――ズズンッ。 魚雷を三発同時に胴体に受け、クラーケンは鉄の悲鳴を上げ触腕を振る。両目は潰れ、損傷が激しく泳げなくなり深度を維持できないため、小爆発を起こしながら深海へと消えていった。 「も、儲けが無いなんてー!」 後部席でクラウディアが嘆いた。 確かにバケモノ退治は出来たがお金になるものは一切引き上げていないわけで、魚雷を撃ちまくった挙句これでは骨折り損のくたびれ儲けではないのか。儲けになりそうな対象は今まさに沈んで行っている最中。 ええい、ままよ。 ジュリアは沈み行くクラーケンを追うべくスラスター回転率を上げた。 「待てーっ。金がぁー!!」 行かせてなるものか。 ライトとソナーを使ってクラーケンを捕捉してぐんぐん追いかける。クラーケンは見た目より軽かったらしく、ゆっくりと沈んでいっているのが見えたが、ほっとけば深海に達してしまう。 「ジュリちゃん、早くしないと深海にご一緒することになっちゃうわよ」 「分かってる分かってる」 あっという間に追いつき通常形態に移行。触腕の一本に取り付いてプラズマカッターで装甲を剥ぎ取りにかかる。沈みながらの作業なので足場は極めて不安定。ジュリアは何度かしくじって頭部をクラーケンにぶつけてしまった。 千切っては収納千切っては収納。吸盤状パーツも収納。あと適当に仕舞い込み、離れる。 二人が見ている中で鉄の怪物は穏やかに緩やかに空気の粒を噴くと、暗黒と死で満ちた深海へと沈み、見えなくなった。海に絶対なる静けさが戻る。雑音が消え、スラスターが機体が沈まないように水を吐く音が機体内に聞こえるようになった。 「……結局」 ジュリアは首をかしげた。戦闘の時に汗をかいたのか額がしっとり濡れている。ダイブスーツとて顔までカバーは出来ないのだ。 「なんだったんだろう、あれは」 「さぁ?」 クラウディアは機体の残電力を見て、損傷箇所を調べるべくキーボードを叩いた。画面の光で顔に影が出ている。 「案外、趣味で作ってたりするかもよ? 博士っぽい人が。ゲームだと王道じゃない」 「ゲームなら、ね」 ジュリアはふっと溜息をついた。 ゲームならリセットボタンを押すなりセーブデータを改造するなり、いくらでも方法はあるが、現実はそんなんじゃない。もし死ねば、死ぬのだ。蘇ることも無敵コードもあったものではない。 後ろの相棒は嘘か本当か、ふざけた事を言うと、ジュリアの肩を叩き地上に帰還するように伝えた。ジュリアは暫く深海の黒色を、その深淵の向こう側を見ようと努力したが諦めて機体を地上に向けた。 見えぬものは見えぬ。 さぁ、帰ろう、我が家に。 【終】
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ギガント・ゴールドフィッシュ ギガント・ゴールドフィッシュ ユニット-クラーケン 使用コスト:青2 移動コスト:青1 パワー:1000 スマッシュ:1 クイック このカードがスクエアから墓地に置かれた時、あなたのエネルギーゾーンにあるカードが相手のエネルギーゾーンにあるカードより少ないならば、あなたは自分の山札の1番上のカードを持ち主のエネルギーゾーンにリリース状態で置く。 マーメイドと銀行組合の協力をあおぎつつ、妖魔の王子は調査を開始した。 相手頼りのエネルギー加速を持つクラーケン。 後攻から相手の3ターン目に中央エリアに投下する事でエネルギー加速が難なく行なえたりできるが、先攻の場合は相手がエネルギー加速をする緑のデッキでもないと能力が使いにくくなる。 さらに、色拘束がきついので、青単色のデッキか青クラーケン位でしか使われないだろう。 同能力の高コスト版にギガント・スターフィッシュがある。 通称「金魚」。 収録パック ファースト・センチュリー エキスパンション 仲間たちの絆(041/100 アンコモン) イラストレーター 吉野亜紀
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オープニング デラマーラの町~ハメルの港街 海 モンダーレ港~ウスウス村 王都ヌ=ク 北の森 ニュー=ズーリの街 砂漠 魔王城 オープニング アイリーンを操作する初戦ではファイアと挿入(膣)を使ったときに会話が発生する。 門番のゲイザーと話すと現れるカティ,ベルナ,シャーリーのうち、仲間に選んだ者はその場で人間形態で加入する。 選ばなかった二人は後に淫魔形態で仲間にするチャンスがある。 二戦目のゲイザーは炎弱点。カティを選んだ場合はファイアを撃つと一撃で倒せる。 三戦目のリムルルは負けイベントで、倒されなくても5ターン目の開始時に戦闘終了して負けた扱いになる。 敗戦後はルコルモンが射精と巨根化を覚え、下表の通り選んだ仲間に応じてHシーンが回収される。 仲間 Hシーン カティ ベルナ陵辱 ベルナ シャーリー陵辱 シャーリー カティ陵辱 寝起きフェラ なお、どの戦闘でも良いのでTP100になって射精すると、ヒントに強制射精についてが記載される。 デラマーラの町~ハメルの港街 デラマーラの町酒場の冒険者と話すと、ヒントに状態異常についてが記載される。 ハメルの港街の屋外にいる女性と話すと、ヒントにフェチと性感帯についてと挿入テクニックについてが記載される。 ハメルの港街の船着場で船乗りから木こりの護衛を頼まれると、街の北東から森に行ける。 森で船乗りと話すと、バブル(雷弱点)と戦闘になる。森の奥でさらに三体バブルを倒してから 船乗りと話すとルコルモンがウィンドを覚えて、800Gとマジックウォーターx3を譲られる。 森に咲く花からは薬草か復活草が採れ、マップを移動すると何度でも復活する。 森をクリアした後はNPCの始末が解禁される。犯すと始末はどちらも実行後に相手がいなくなるが ルコルモンの能力値上昇は犯すでのみ、エンディング判定時の大事ポイントの減少は始末でのみ発生する。 森宝箱 300G 海 船が完成すると船着場から出港可能。下図の順番通りに渦へ飛び込めば突破できる。 海はクリアすると再訪できないので、マーメイドの勧誘は1マップ目にいる間に済ませておくこと。 2マップ目に入ると、そのままクラーケンとのボス戦になる。 クラーケンを仲間にすると超根ルコルモン、クラーケンに負けると海魔クラーケンのHシーンを回収できる。 クラーケン撃破後の選択肢で親方を助けると大事ポイントが1増える。 モンダーレ港~ウスウス村 モンダーレ港の屋外にいる親方と話して、またタダで船に乗せてもらう約束をすると大事ポイントが1増える。 NPCを犯した人数が15人以上のときに犯すを実行すると、50%の確率で淫魔狩りが発生する。 屋内で犯した場合は淫魔狩りが来るかどうかは屋外に出てからわかる。 初めて淫魔狩りが湧いた際はヒントに淫魔狩りについてが記載される。淫魔狩りの始末はルコルモンLv10以上で可能。 モンダーレ港で淫魔狩りに追われたときに、親方に助けてもらうと大事ポイントが1増える。 モンダーレ港の船乗りギルドにいる船乗り組合長と話すと、娘を探してほしいと頼まれる。 ハーピィの森でボスのハーピィマザーと戦った後の展開は以下のように分岐する。 組合長の依頼を受けて、ハーピィマザーを倒し、娘と話して「連れて行く」を選択した。 自動的に船乗りギルドへ移動して、組合長からマジックウォーターx5を渡され、大事ポイントが1増える。 ハーピィの森のショートカットはハーピィマザーを倒した時点で開通するので、元いた場所に戻るのは容易。 組合長の依頼を受けて、ハーピィマザーを倒し、「連れて行く」を選択せずに他のマップへ移動するか、シャーリー編で勇者を始末した。 組合長に会いに行くとマジックウォーターx2を貰える。 組合長の依頼を受けずに、ハーピィマザーを倒した。 娘に話しかけても「連れて行く」の選択肢が出ない。組合長に会いに行っても何も得られない。 ハーピィマザーに負けた。 Hシーンハーピィの種付けを見られる。 ハーピィの乱交場にいる女性二人は犯してもいなくならず、ルコルモンの能力値上昇も起こらない。 シャーリー編で勇者を始末した場合を除いて「連れて行く」を選択しなければ、娘を助けた手柄は勇者に横取りされる。 船乗りギルドに帰った娘を犯すと、ルコルモンLv9以下ならゲームオーバーになり、Lv10以上ならギルドの人間が全員始末される。 森に生えている茸からはボッキノコかフルボッキノコを採れる。 茸を採取した地点へ再来したときに敵シンボルが現れた場合は、その敵を倒さないと茸は生えてこない。 ハーピィの森宝箱 銅の指輪 300G 復活薬 赤いお守り ウスウス村宝箱 回復薬 淫魔避けのお守り 王都ヌ=ク 王都に入ると城下街にある冒険者ギルドで受付嬢と話すまでフィールドに出られなくなる。 カティ編のみ城内に入れるが、玉座にいるオリシア姫に謁見しないと城下街に行けない。 城内では錬金工房の魔道士からマジックウォーターx2、屋内庭園の泉から バブルオナホを入手できる。城の前にいる二人の兵士は犯すとゲームオーバーになる。 道具屋でマールディックと話すとインプと戦闘になる。ここではインプを仲間にできず、負けても話は進む。 戦闘後は淫魔王のオナホと不思議な呪文書を渡される。インプと話すとサキュバスハウス会員証も貰える。 マールディックと会話したときの選択肢で「話を聞く」を選ぶと大事ポイントが1増える。 最初マールディックは薬草しか売っていないが、タウロスに会うと品揃えが改善される。 改善後に売り出される夢魔の耳飾りを宿泊時に着けると、ヒントに夢の世界についてが記載される。 サキュバスハウス会員証を持っていると娼館に入れる。娼館の受付と話すとオーナーの部屋に通される。 オーナーの部屋でインプに話しかけると、Hシーンインプの接客指導を見られる。 接客指導後のインプとの会話で「サキュバスハウスで働く」→「仕事を受ける」を選ぶと ヒントにサキュバスハウスについてが記載される。「インプとSEXする」を選ぶとインプと再戦可能。 再戦ではインプを仲間にできるが、インプが加入するとオーナーの部屋に入れなくなり、売春も不可能になる。 酒場2Fの錬金術師に魔力のかけらを渡すと魔力の結晶と交換してくれる。 要求される魔力のかけらの数は2個から始まり、交換するたびに2個増える。 城下街の男の子と話すと、王都の岸辺に引っかかっているオモチャの船を取れるようになる。 男の子にオモチャの船をあげると大事ポイントが1増える。 王都には無料で泊まれる勇者の拠点がある。淫魔狩りをこの拠点に入ってやり過ごすと大事ポイントが1増える。 シャーリー編では教会の懺悔室でシスターを犯すとHシーンシャーリーとシスターを見れる。 ベルナ編で城下街の武器屋と話すと、Hシーンベルナと武器屋ちゃんが発生し、マジックウォーターとバブルディルドが手に入る。 以後この武器屋ではバブルの粘液x10を素材にバブルディルドを作れるようになる。 同じくベルナ編限定で、道具屋前の草むらにいる新人冒険者からボッキノコの話を聞いたときに大事ポイントが1増える。 城内宝箱 長剣 勇者の拠点宝箱 伝説の剣 冒険者の下宿宝箱 薬草 北の森 入口で倒れている冒険者に話しかけたときの対応は最初に選んだ仲間ごとに異なる。 カティ カティが勝手に回復薬(無いときは薬草)を使って冒険者を治療する。回復薬も薬草も持っていないときは森に生えている薬草を使う。 ベルナ 「助ける」の選択肢を選べば、森に生えている薬草で治療する。 シャーリー 「助ける」の選択肢を選べば、シャーリーのヒールで治療する。 冒険者を治療した後でミミックに負けると、冒険者が助けに来てくれて大事ポイントが1増える。 冒険者はミミックに囚われるが、タウロスと話す前にミミックを倒せば助けられる。 レッサーサキュバスと交戦中の冒険者を二人とも犯すと、レッサーサキュバスが未加入の場合はLv6のレッサーサキュバスが 仲間になり、レッサーサキュバスが加入済の場合はフルボッキノコを渡されて大事ポイントが1増える。 袋小路に追い詰められて干からびている男を調べると上級回復薬が手に入る。 ここまでに記載した北の森のイベントはタウロスに会うと全て消滅する。 タウロスと話して「話を聞く」を選択するとタウロスが仲間になる。 シャーリー編では「退治する」という選択肢もあり、これを選んでタウロスを始末するとタウロスの角が手に入る。 タウロスの角をギルド嬢に渡すと、勇者を始末していれば9000G、勇者を始末していなければマジックウォーターx10を貰える。 タウロスを「話を聞く」で仲間にすると、ニュー=ズーリの街に行けるが、サキュバスリーダーを倒すまで砂漠に入れなくなる。 タウロスを北の森に置き去りにするか「退治する」を選ぶと、ニュー=ズーリの街に行けないが、砂漠にはすぐ入れる。 勇者を始末していない場合、タウロスを仲間にするか始末して、超乳冒険者を殺しも犯しもせずに森を出ると 超乳冒険者が冒険者ギルドで働くようになる。出口付近の花からは初めて調べたときのみミラクルハーブを採れる。 北の森宝箱 盾 革の鎧 風の呪文書 ミミック 魔力の結晶 銀の指輪 長剣 ニュー=ズーリの街 アクセサリーショップではカティ編でのみイベントがある。 宝石屋さんとの初会話で大事ポイントが1増える。選択肢は「仲間」を選ぶと緑のお守り、「下僕」を選ぶと紫のお守りを貰える。 宝石屋さんを犯そうとすると大事ポイントが1増える。 武器屋にいる怪しげな男と話すと魔道バイブを貰える。 ミルクバーにいる爆乳の冒険者と話すと、アルラウネの蔦と復活薬を交換できる。 ミルクバーで食事をすると宿泊時と同様に回復する。オーガズムカルーアミルクを飲んだ場合はルコルモンが巨根になる。 ハイローゲームで限界までダブルアップに成功すると初回はバニー服、2回目はヒモ水着を貰える。 ニセタウロスの屋敷の入口には二人の見張りがいる。特盛の冒険者はタウロスミルクを累計3本以上あげるとトイレに行く。 デカ乳の冒険者は特盛の冒険者がいなくなった後でタウロスチーズをあげると買収できる。 タウロス酪農直売店で通路を塞いでいる牧場娘を犯してタウロス牧場に行けば、宝箱からタウロスチーズx2を入手できる。 タウロスチーズはミルクバーの男性も5000Gで売っており、男性を犯すとチーズを3つ奪えるが 見張りやチーズ売りの男性を犯したときは、それまで犯した人数とは無関係に淫魔狩りが100%発生する。 なお、ニュー=ズーリの街で淫魔狩りにリンチされると、Hシーン冒険者達のパイズリ拘束を見れる。 屋敷の中に入ったら、ニセタウロスの部屋にカギが掛かっているのを確認した後 エントランスのベッキー → 2F食堂のダイアナ → 2F大広間のフローラの順に話すと、書斎のカギが手に入る。 ニセタウロスの部屋にいるサキュバスに話しかけると、サキュバスが逃げ出して大広間のメイドの中に紛れ込む。 ハンナは当直である ベッキーは1階にいた新人である アンは風呂場にいた ダイアナとエリーは食堂にいた キャンディとジェリーは厨房でクリームシチューを作っていた フローラは一人でいた メイドたちの動向は上記の通りで、これと合致しない証言をするメイドがサキュバスである。 サキュバスの正体を暴くと戦闘になるが、この戦いでは仲間にできない。勝利すると、どこかのカギが手に入る。 サキュバスが化けているメイドを言い当てられなかった場合は、淫魔狩りにリンチされてゲームオーバーになる。 ニセタウロスの部屋に戻って左端の本棚を調べると隠し通路が出現する。 隠し通路の先にある旧タウロス邸宅では、下図の穴に瓦礫を落とすとショートカットが開通する。 同図の扉をどこかのカギで開けてミルク工場に進むと、サキュバスリーダーとのボス戦になる。 サキュバスリーダーを仲間にするとサキュバスリーダーに勝利、負けるとサキュバスリーダーに敗北のHシーンを見れる。 サキュバスリーダー撃破時に大事ポイントが5以上あれば大事ポイントが1増える。 サキュバスリーダーを倒すと、タウロスは離脱してミルク工場で元祖タウロスミルクと15Gのタウロスチーズを売り始める。 初めてミルク工場でタウロスに話しかけたときにはタウロスチーズx5を貰える。 タウロスを犯すと戦闘になる。タウロスを再加入させるとHシーンタウロスと兜合わせを見れるが、タウロスの物販は終了する。 (夢の世界で再加入させた場合も同様) ニセタウロスの屋敷宝箱 タウロスチーズ 隠し通路宝箱 ミミック 魔力の結晶 砂漠 入口に建っている小屋に入ると無料で泊まれる。カティ編ではヘルハウンド,ワーウルフ,オーガを仲間にして 小屋のそばにいる老人と会わせると、Hシーン英傑モンダーレが発生して大事ポイントが1増える。 丸太5本で橋を架けられる場所が二箇所ある。 最初の分岐を南に行った所で先に橋を架けること。後回しにすると丸太が不足して、ここには橋を架けられなくなる。 リムルルをまだ倒していない 人間を10人以上始末している 淫魔王のオナホを持っている カティ編で以上の条件を満たしてデラマーラかハメルに泊まると、Hシーンカティの裏切りが発生してゲームオーバーになる。 砂漠宝箱 上級回復の呪文書 大魔導士の杖 1000G アナルワーム 魔王城 門番のゲイザーを倒して進入する。ドラゴン像のスイッチは以下のいずれかの方法で押せる。 ルコルモンがアイスかスプラッシュを覚えていれば「魔法を使う」で溶岩を固められる。 城門前の橋を調べて取得すれば「持ち物を使う」で橋を架けられる。 リムルル戦はカティ編で砂漠の老人の願いを叶えているとリムルルのHPが60%に減る。 リムルルを始末すると淫魔王のリングが手に入る。リムルルを仲間にすると淫魔王のリングはリムルルの固定装備になる。 リムルルに負けるとリムルルに敗北、淫魔王のオナホでリムルルを始末するとリムルルオナホ責めのHシーンを見れる。 リムルルと戦った場所に倒れているナタリーナを「助ける」と、カティ編とベルナ編では回復薬、 シャーリー編ではシャーリーのヒールでナタリーナを治す。ナタリーナからはお礼に上級マジックウォーターx2を貰える。 カティ編とベルナ編では「何もしない」を選択しても仲間が勝手に助けてしまう。 床が踏むたびに変色するフロアでは、下図のように色を変えると先に進める。 中ボス二連戦の相手と敗北Hシーンは、最初に選んだ仲間によって決まる。 敗北Hシーンは一戦目の相手を始末して、二戦目で負けた場合は見られない。 中ボスを仲間にすると、一人につき大事ポイントが1増える。 二連戦が起こった場所に倒れているナタリーナに話しかけると魔力の結晶x3を貰える。 仲間 一戦目 二戦目 敗北Hシーン カティ ベルナ シャーリー ベルナとシャーリー ベルナ シャーリー カティ カティとシャーリー シャーリー カティ ベルナ カティとベルナ 魔王城宝箱 超級回復薬(2箇所) ミミック ヒモ水着 クロベリルアーマー 魔力の結晶 アイリーンとのラスボス戦を終えると、下表の条件に基いてエンディングとなる。 Ending 5 ではHシーン魔王アイリーンを見られる。Ending 6と8 はリムルルの生死で展開が変わる。 特にシャーリー編の Ending 8 はリムルルの生死がシャーリーの末路も左右する。 エンディングの最後に表示されるパスワードはルコルモンの夢の宝箱に対して入力する。 エンディング 大事ポイント 淫魔王のオナホを所持している ナタリーナを2回助けた モンダーレ港で親方と約束した その他 Ending 1(カティ編限定) 10以上 ○ ○ ○ 王都城の資料館で兵士に話しかけた。砂漠で老人の願いを叶えた。 Ending 2 10以上 ○ ○ ○ Ending 3 5以上 ○ ○ - Ending 4 5以上 ○ × - Ending 5 - - - - アイリーンに負けた。 Ending 6 4以下 ○ × - 大事ポイント5以上でも、勇者を始末したかタウロスが北の森にいれば可。 Ending 7 5以上 × - - Ending 8 4以下 × - -
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ミッションモードとは? 様々な条件下(ステータス)で多彩なミッションをクリアしていくパズル要素の強いモードです。 ストーリーモードと違うのは、ステータスが固定されているので、そういう意味合いでの救済処置が無いという事です。 最初からいくつかステージを選択でき、いきなり難しいステージを選ぶ、なんて事もできます。 予め分身数が決まっているので、要領よく軌跡を考えないと高得点を算出するのは難しいかもしれません。 ミッション攻略のテンプレート ステージ攻略 日本橋ミッション1 日本橋ミッション2 日本橋ミッション3 日本橋ミッション4 日本橋ミッション5 日本橋ミッション6 日本橋ミッション7 日本橋ミッション8 平塚宿ミッション1 平塚宿ミッション2 平塚宿ミッション3 平塚宿ミッション4 平塚宿ミッション5 平塚宿ミッション6 平塚宿ミッション7 平塚宿ミッション8 箱根宿ミッション1 箱根宿ミッション2 箱根宿ミッション3 箱根宿ミッション4 箱根宿ミッション5 箱根宿ミッション6 箱根宿ミッション7 箱根宿ミッション8 吉原宿ミッション1 吉原宿ミッション2 吉原宿ミッション3 吉原宿ミッション4 吉原宿ミッション5 吉原宿ミッション6 吉原宿ミッション7 吉原宿ミッション8 江尻宿ミッション1 江尻宿ミッション2 江尻宿ミッション3 江尻宿ミッション4 江尻宿ミッション5 江尻宿ミッション6 江尻宿ミッション7 江尻宿ミッション8 金谷宿ミッション1 金谷宿ミッション2 金谷宿ミッション3 金谷宿ミッション4 金谷宿ミッション5 金谷宿ミッション6 金谷宿ミッション7 金谷宿ミッション8 浜松宿ミッション1 浜松宿ミッション2 浜松宿ミッション3 浜松宿ミッション4 浜松宿ミッション5 浜松宿ミッション6 浜松宿ミッション7 浜松宿ミッション8 吉田宿ミッション1 吉田宿ミッション2 吉田宿ミッション3 吉田宿ミッション4 吉田宿ミッション5 吉田宿ミッション6 吉田宿ミッション7 吉田宿ミッション8 池鯉鮒宿ミッション1 池鯉鮒宿ミッション2 池鯉鮒宿ミッション3 池鯉鮒宿ミッション4 池鯉鮒宿ミッション5 池鯉鮒宿ミッション6 池鯉鮒宿ミッション7 池鯉鮒宿ミッション8 四日市宿ミッション1 四日市宿ミッション2 四日市宿ミッション3 四日市宿ミッション4 四日市宿ミッション5 四日市宿ミッション6 四日市宿ミッション7 四日市宿ミッション8 関宿ミッション1 関宿ミッション2 関宿ミッション3 関宿ミッション4 関宿ミッション5 関宿ミッション6 関宿ミッション7 関宿ミッション8 三条大橋ミッション1 三条大橋ミッション2 三条大橋ミッション3 三条大橋ミッション4 三条大橋ミッション5 三条大橋ミッション6 三条大橋ミッション7 三条大橋ミッション8 東ハトミッション1 東ハトミッション2 東ハトミッション3 東ハトミッション4 東ハトミッション5 東ハトミッション6 東ハトミッション7 東ハトミッション8
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クラーケン装備に関して クラーケン装備全体オークションの頻度…三回に一回(未入札の場合は最低価格で当遠征隊が落札) クラーケン装備全体オークションの場合の入札開始金額 槍「サイレント海の破壊者」→1,500金 盾「サイレント海の守護者」→3,000金 杖「サイレント海の支配者」→3,000金 グライダー「ドラゴンアセント」→3,500金 ※各アイテム名にカーソルを当てるとステータスを見ることが出来ます。 全体オークション時は当遠征隊員は入札不可。 クラーケン討伐時遠征隊内でのアイテム支給 弓→ダフタの泡1個 帆船持ち→※帆船が壊れた場合、対応するゴンの砂時計を1個支給 タンク消耗品 たこ足 クラーケン装備を当遠征隊が回収した時→たこ足金額=遠征隊内消耗品(100金)-ゲスト分配 全体オークション時→たこ足金額=遠征隊内消耗品(100金)-遠征隊資金 クラーケン討伐後の他NMドロップ(ラングレイ、モルペウス) 基本ゲストのみ全ダイス ※冷淡やホットバウなどもゲスト分配 ただし、チャリオットや宝箱の鍵などの希少ドロップは入札可
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名前 HP 弱点・耐性 ドロップ1 ドロップ2 出現場所 仲間 備考 スライム 21 火水×殴☆突◎斬● 幻想郷 slimeには泥のような意味しかなかった。これがTRPGではグリーンスライムというモンスターとなった。この時点ではザコモンスターではなく、武器でダメージを与えられない厄介なモンスターだった。弱いスライムといえばバブリースライムが元祖と思われる。 グレートミジンコ 75 雷△火水○ 瑞雲のアミュレット(6%) 壊れた財宝(1%) 九天の滝 非常に大きなミジンコ。 ぐず 215 雷△火水○ 火龍のアミュレット(8%) 壊れた財宝(1%) 地底 ぐず焼き祭りで登場する巨大な怪物。口から火を吐き村を荒らした恐ろしい魚だったが、今では祭でしかその姿は確認できない。 ブロブ 169 火水×殴☆突◎斬● クッション(6%) 壊れた財宝(1%) 1層 魔界2(洞窟) 映画に登場するスライム状の怪物。その時点ではスライムはまだ恐ろしいモンスターとしてのイメージがあったかもしれない。国産RPGでタマネギ型の弱いスライムが決定的になったと思われる。 ジャイアントクラブ 186 雷△火水○ 鋼鉄(2%) 終末の時計塔 第壱の塔 巨大な蟹。巨大な外骨格生物の装甲は硬い。 ナチュラルキラー 183 火水△殴◎ クロースアーマー(6%) 壊れた財宝(1%) 2層 魔界2 ナチュラルキラー細胞とは免疫の細胞。免疫細胞が巨大化して、他の生物を外敵と感知し襲ってくる。 ラートシカムイ 323 雷△火水○ カシナートの剣(2%) 壊れた財宝(1%) 妖怪山 アイヌに伝わる巨大な蛸。 ポロラートシカムイ 1555 雷△火水○ カシナートの剣(25%) 壊れた財宝(1%) 妖怪山 赤シンボル 赤シンボルモンスター 強いタコ。 ネオブロブ 470 火水×殴☆突◎斬● 絶望の杖(2%) 壊れた財宝(1%) 境界の狭間2 進化したブロブ。 地獄のハサミ 400 雷△火水○ スーパーシェル(2%) 壊れた財宝(1%) 3層 魔界3 自分の防御力を高められる蟹。物理攻撃はまるで通じない。 ポイズンウーズ 430 火水×殴☆突◎斬● アフリカ投げナイフ(4%) 地の欠片(1%) 3層 魔界4 毒を持ったスライム。国産RPGで弱小となったスライムだが、そこそこ手強いスライムは存在する。多くの場合は物理攻撃が通じないので魔法が必須という特徴である。 ホワイトシャーク 620 雷△火水○ ヴァルナの肩章(5%) 壊れた財宝(1%) 混沌の魔城(下層) C ホホジロザメ。鮫の中でも危険な種で、人食い鮫といえばこの種を指す場合も多い。 リュウグウノツカイ 850 雷△火水○ グリーンベレー(5%) 壊れた財宝(1%) 混沌の魔城(中層) 雷属性攻撃に対してカウンター 奇妙な形状の魚として有名。不思議な名前もあって、実物の希少さに比べて知名度は非常に高い。電気を操るモンスターとして登場しており、うまく考えて攻撃しないとひどい目にあわされる。 アンモナイト 1000 火殴△水★地雷●斬○ 水の欠片(8%) 混沌の魔城(中層) 巻き貝のような殻を持ったタコ(のような頭足類) リュウグウノツカイ同様に手強い水棲系モンスターの地位を占めている。 ゼラチナスマター 1880 火水×殴☆突◎斬● オストラコン(4%) 混沌の魔城(上層) B gelatinous matter(ゼラチン状の物体) とにかく誤字が多いモンスター。ゼラチナス・マスターとか、ゼラチナ・スマターとか。 パラプゾシア 2200 火殴△水★地雷●斬○ 麒麟の鎧(4%) 究極陰陽球(1%) 終末の時計塔(魔城) 大型のアンモナイト。アンモナイトの強化版。 シビレナマズ 3600 地△雷★火水● 雷嵐の鎧(10%) 壊れた財宝(1%) 地下水路 放電能力をもったナマズ。実在のデンキナマズも結構な発電能力を持つが、今作のシビレナマズは遥かに強力な電気を流せる。 オアンネス 2000 雷△火水○ 洪水の鎧(6%) 壊れた財宝(1%) 鉱山2 メソポタミアの魚人。人魚とは名前は似ているが、見た目はだいぶ違う。人魚は人間の上半身+魚のような下半身だが、魚人は魚に手足が生えたような気色悪い姿である。 レッドミジンコ 1900 雷△火水○ 水晶の髑髏(4%) 4層終末の時計塔 第参の塔 赤く炎の力を得たミジンコ。 おおぐず 4500 雷△火水○ ブルーリボン(8%) 壊れた財宝(1%) 4層終末の時計塔 第弐の塔 大型のぐず。火を吐き暴れまくる。 ゴールデンバウム 4600 火水×殴☆突◎斬● エメラルド(4%) 黒き神域 黄金の木の名を持つ巨大スライム。 クラーケン 9688 雷△火水○ 勲章(8%) 黒き神域(深部) 海に生息する巨大な生物。古代の海は危険な地域であり、遭難事故も多く色々な迷信や伝説が生まれた。その中でも巨大海洋生物に遭遇したという話は多数聞く。タコやイカが正体かと思われるが、クラーケンは特定の生物を指す言葉ではないとも言える。 リュウグウノオオミツカイ 9200 雷△火水○ ヒヒイロカネ(4%) 壊れた財宝(25%) 地下世界 雷属性攻撃に対してカウンター 電気使いのリュウグウノツカイの中でも支配階級に位置する。 ヌン 29999 雷△火水○ スターエメラルド(6%) 綺麗な鏡(25%) 神社地下 原始の神。混沌とした海のような存在。創造神よりも古い世代の神である。 コメント 名前 コメント
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ギガント・ジェリーフィッシュ ギガント・ジェリーフィッシュ ユニット- クラーケン 使用コスト:青2無3 移動コスト:青1無2 パワー:5500 スマッシュ:1 タイミング クイック あなたは、相手のユニットのあるスクエアに、自軍エリアであるかのようにこのカードをプレイできる。 ある意味究極のクラーケン。 中央エリアでうろつく「韋駄天丸」を踏んで居座れるのは嬉しい。 敵陣エリアのシステムユニットを直踏みしてもよい。 フレーバーテキスト 大海原に浮かぶ液状金属のシャンデリア。 収録セット サード・センチュリー エキスパンション 敵陣を貫く疾風(036/100 コモン) イラストレーター 木下 勇樹? 関連リンク 種族 クラーケン 参考外部リンク wiki クラゲ
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デッキ名 海種コモン単 カード資産の少ない初心者用~レアリティを縛る趣味デッキとしてのコモンオンリーデッキ。 海種の定番といえばわだつみ軸のチェンジデッキかテティスやポセイドンを軸とした1トップ型だが、コモンではどちらも成立しにくい。 幸いにして2速に優秀な使い魔が揃っているので、トリトンやみずちを中心に組んでみよう。 候補カード 30コスト ver1.3の時点では海種コモンに30コスト使い魔はいない。 25コスト 海種には高ATKのアタッカーが少ないので、ここから採用するのもありだろう。 ・Cクラーケン(撃 2速 サーチ)海種最高のATK75。その代わり耐久力は25コスにしては低い。特殊で敵の攻撃力を削ぎながら戦おう。 ・Cアルビオン(光 3速 シールド)海種コモンだと唯一の3速シールド持ち。ATK・DEFが高水準。サーチが封印ても特殊で回復できる。 ・Cシー・サーペント(闇 4速 ゲート)範囲ダメージ持ち。4速DEF65は海種コモンの壁となりうるか。 20コスト トリトンもみずちもデッキの主軸となりうる使い魔。選択肢が少ない事自体が辛いところ。 ・Cトリトン(光 2速 サーチ)海種コモンでは貴重なATK強化特殊持ち。彼を軸にした2速デッキが組みやすいだろう。HPも高い。 ・Cみずち(闇 4速 ゲート)海種の頑健さを支えるキーカード。ダメージコントロールして彼女で回復すれば、連戦も制圧も柔軟に行える。 ・Cシュクラケン(撃 3速 ゲート)HPが高めな以外は平均的な能力のイカさん。撃属性なのでキラーフィッシュと組み合わせる手もあり。複数ダメージ技持ち。 15コスト ニクサー、ケルピー、【誘惑】が同じ闇属性で被ってしまっている。 メタを考えて他の使い魔も取り込んでみよう。 ・Cシー・パンサー(炎 3速 ゲート)DEF強化で味方複数を頑丈に出来る。ver1.3のDEF減算はあるものの、それでも心強いだろう。 ・Cアクアライダー(撃 4速 サーチ)シュクラケンの15コス版でこちらも複数ダメージ技持ち。4速デッキでいれるか? ・Cニクサー(闇 4速 サーチ)1トップ布陣で威力を発揮する単体無敵化の特殊が扱える。技の前に潰されないように。 ・Cアリオーシュ(炎 3速 サーチ)ドラッグオンドラグーンより参戦の複数ダメージ技持ち。平均的な15コス。 ・Cナーガ(炎 2速 サーチ・ゲート)強力な2速罠と2スキルを持つ。パズル好きなら。 ・Cケルピー(闇 3速 サーチ)シールド修復ができるため、相手がシールドから制圧を行うタイプならアドバンテージを得る事が出来る。 ・C【誘惑】マーメイド(闇 3速 ゲート)特殊で敵速度を減衰できる。HPは500と何気に高い。ピンダメ持ちの無印と2択になる。 10コスト 2速まで広げれば組み合わせは多いので、デッキにあった使い魔を選ぼう。 ・Cニクシー(炎 3速 ゲート・サーチ)味方の特殊ゲージを増加できるので、味方の特殊の回転率が上がる。海種最軟のDEF25だが10コスでHP465はそこそこ。 ・Cマーメイド(光 3速 サーチ)海種唯一の単体ダメージ持ち。不死はバンバン焼いてあげよう。 ・Cキラーフィッシュ(撃 3速 ゲート)敵単体に撃弱点を付加できる。他の撃属性に組み合わせると良いだろう。HP365は海種で最も低い。 ・Cスライム(光複 2速 ゲート)複数攻撃敵単体に光弱点を付加できる。過信は禁物だが、複数攻撃とあいまって2速デッキでは使う事も出来るだろう。 ・C水虎(闇複 2速 ゲート)2速罠に複数攻撃を持つ。10コスなので早い段階で罠をしかけることも出来る。 ・Cローレライ(撃 4速)単体のDEFを上げられる。シー・パンサーと併用すれば流石に硬くなるだろう。実は海種コモン唯一のスキル無し。 ・Cブージャム(撃 2速 ゲート・サーチ)味方単体に雷無敵を付与できる。であれば単純にニクサーを使うか…。2スキル持ち。 ・Cウォーターリーパー(光複 2速 シールド)敵複数へのATK弱体は、ver1.3ではDEF強化より有効だろう。海種2速を支えるシールド持ち複数攻撃。 ・Cスヨトロール(炎 2速 ゲート・シールド)敵にかかったイヤラシイ特殊技効果を消す事が出来る。海種2速を支えるゲート・シールド持ち ・Cウンディーネ(撃 3速 サーチ)罠を解除できる。罠が頻発する環境ならば、投入に一考の余地は出てくるだろう。 デッキサンプル ■2速型6枚 ・Cクラーケン(撃 2速 サーチ) ・Cトリトン(光 2速 サーチ) ・Cケルピー(闇 3速 サーチ) ・Cウォーターリーパー(光複 2速 シールド) ・Cスヨトロール(炎 2速 ゲート・シールド) ・Cキラーフィッシュ(撃 3速 ゲート) 鈍足だがケルピー+シールド使い魔2枚でシールド戦はカバーできる。 クラーケン、トリトン、リーパーで組んだPT(パーティー)の戦闘力はなかなか侮れない。 海種単では無くなってしまうが、キラーフィッシュを他種の10コストアルカナ持ちに代えれば制圧力が上がる。 ■3速型5枚 ・Cアルビオン(光 3速 シールド) ・Cみずち(闇 4速 ゲート) ・Cシュクラケン(撃 3速 ゲート) ・Cニクサー(闇 4速 サーチ) ・Cマーメイド(光 3速 サーチ) Apt(初めのパーティー)はシュクラケンを壁にマーメイドとニクサーで一乙(一体だけ倒す)。 Bpt(次のパーティー)でアルビオン/みずち/ニクサーでシールドを狙い、継戦能力で優位を取るデッキ。 主人公は炎武器一択か。 コメント *編集が苦手な方はこちらへデッキ案、訂正指摘等々、お願いします ヘタレですが叩き台程度のつもりで書いてみました。 上級の方、添削よろです。 -- (名無しさん) 2009-05-05 23 29 55 アルビオンはシールド持ち -- (アンヘル狂) 2009-05-05 23 31 58 ご指摘ありがとうございました。 -- (名無しさん) 2009-05-06 00 34 29 トリトンの項 唯一の全体強化号令持ち テメーはシーパンサーを怒らせた -- (名無しさん) 2009-05-06 02 55 21 こちらも全体修正。主に窮屈なところ。 以前の文はコメントアウト。 -- (名無しさん) 2009-05-15 08 58 15 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ヂェロニモとの死合の翌日。 レディ・ミィラは研究室に居た。 研究…否(いいや)。開発をしている物があるからだ。 それは…『麻薬』。 依存性が強く、よりブラッククロスが財を成す為の薬である。 そんな折りであった。 「邪魔をする。」 ある男がこの研究室に来訪した。 その男に対しレディはこう言う。 「久しいわね。」 そう。レディは知っている。 その男はかつて10年に及び共に研究をしていた男であるのだから。 そうだ、その男とは…! 「私の机はまだ残っているようだな。」 『Dr.劉』その人である!! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ○超鋼戦機カラクリオー外伝 クロガネの賛歌・番外 ー 地下プロレス最期の日 ー 第 3 話 「 世 界 の 誰 よ り も 貴 方 を 信 ず 」 レディは特に驚きもせずに。 「助手用にね、今日は非番。忙しいんだけど要件は?」 と返す。 劉は…。 「フム…。」 その机の椅子に座る。 そして書き物をしながら。 「(死合の)日日(ひじつ)が決まった。」 「その日、ハンドレッドは死す。」 「そう。」 「それはお前達の最期の日だ。」 レディ。 「言ったハズよ。Dr.劉。」 「私達は決して敗れはしない。」 劉。 「レディ。」 「お前は賢いが盲目な女だ。」 レディ。 「だからこうして生きて来れた。」 劉。 「その先が奈落の底と知りつつも突き進み。」 レディ。 「ヒラリと飛び越え、更に先へ。」 劉。 「此度の底は、底無し広大。」 レディ。 「知れているモノとでも…?」 「貴方の底が…?」 フゥー。 「ベタなアメリカンジョークを聞かされるよりも、ドン引きちゃうわ。Dr.劉。」 劉。 「フン…。」 劉は書き物を止め…。 レディを見据える。 思い浮かぶのは…。 10年前のあの言葉。 (『私だけの助手(モノ)』になるのだッッ!!!) その言葉が脳裏によぎるが…。 「もう。」 「『あの言葉』は問い掛けぬ。」 ー そしてDr.劉は、静かに語り始める。 「私はな、レディ。」 「私の研究さえ出来れば良い人間だ。」 「しかしな、レディ。」 「私はそれと同(おんな)じ位、やり遂げなければならぬと思っている事がある。」 ー それは。 ー『自分を超える事だ。』 「私は、あの男。」 「ジ・ハンドレッドに、己の『写し鏡』を見た。」 「ヤツもまた、信じるモノは『己一人』。」 ー 故に強い。 ー 故に『敗れない。』 「だがな、レディよ。」 「『この世に、Dr.劉は二人も要らぬのだ。』」 「『だから悪魔の頭脳は…。 その悪魔の肉体を憎み。 そして、討 ち 滅 ぼ す 事 を 望むのだよ……!!』」 劉、立ち上がる。 「さらばだ。レディ。」 「お前達に訪れる、最期の日。」 「その時は、せめて。」 「お前の頭脳だけは綺麗に取って置いてやろう。」 ー 劉は部屋を出ていく。 ー レディ。 「………。」 「変わらない人。」 「けれども。」 「だから、私は…。」 「貴方に『尊敬の念』を、抱いて止まないのよ…。」 そしてレディは、目にする。 Dr.劉が書き記したモノを。 それは今、レディが進めていた開発資料。 わずかな時間であったのに対し。 助手が1日でこなせる速度のゆうに3倍は…! レディ。 「本当に残念よ…。」 「劉…。」 ・ ・ ・ ・ ・ この時、レディ・ミィラが開発をしていたモノ。 それは後に、コマンタレヴ・ラプソディの時に使用する『陶酔麻薬 ジャンク・ジャンク・ジャンキー(トリプルJ)』の原型。 そして、Dr.劉の書き記したモノは、その完成へと大きく近づく一歩へとなるのだ。 〇その夜 BAR マスターは思った。 ガタいの良い二人だ。 一人は全身包帯。 もう一人は後頭部にバツの字の剃り込みを入れている。 後頭部にバツの字の剃り込みを入れている男。 ハンドレッドはこう言う。 「ワシは飲まぬ。」 「ワシは食さぬ。」 「だが、要件は聞こう。」 全身包帯だらけの男。 デビル・クラーケン…。 「………。」 「………。」 「……………。」 デビル・クラーケンは無言だ。 ハンドレッド。 「お前は、話す事が出来ぬのか?」 デビル・クラーケンは…。 「(コクリ)」 と頷(うなず)く。 ハンドレッド。 「ならば、書き記すが良い。」 デビル・クラーケンは。 「(コク)」 と再び頷(うなず)く。 以下のクラーケンのセリフは、筆記したモノである。 クラーケン。 「お前の師は『巴 二十八(ともえ にじゅうはち)』だ。」 ハンドレッド。 「その通りだ。」 クラーケン。 「ワイアード・ヂェロニモを放り投げたジャイアントスイング……。」 「自転をする際の重心移動が、『地獄の大雪山』と酷似していた。」 「あの技を使用出来る者は、この世でただ二人。」 「一人は、『巴 二十八』。」 「そして、もう一人…。」 「その男の名は『 車 慶兵衛(くるま けいべえ) 』 。」 「俺の…。」 「父親だ…。」 ・ ・ ・ ・ ・ デビル・クラーケンの筆記によるとこうだ。 父、車 慶兵衛は、巴 二十八と竹馬の友。 共に柔道に勤(いそ)しんでいたが、ふとしたことから、野球部に誘われた父は、その才を遺憾(いかん)無く発揮し、そしてのめり込んでいった。 巴 二十八と共に編み出した必殺投技『地獄の大雪山』。 車 慶兵衛は、それを必殺打法へと昇華をさせた『大渦潮打法(だい うずしお だほう)』にて、打つや飛ばすやの大活躍。 甲子園。プロ野球。そして、メジャーリーガー。 どんな球児も一度は夢見る、素晴らしい球歴。 車 慶兵衛は絶頂であった。 車 慶兵衛は最盛であった。 だが。 人は何時までも絶頂期が続く訳ではない。 穴がある。 ポッカリと深く。這い上がる事すらままならぬ暗闇の洞窟。 人は、その最盛が、華やかであれば華やかである程、深く暗い洞窟へと迷い込む。 車 慶兵衛もそうであった。 深く。暗く。這い上がる事の出来ぬ、人生の失態。 そして、車 慶兵衛の迷い込んでしまった。 その洞窟の名は。 “ 野 球 賭 博 。 ” “ 八 百 長 行 為 に よ る 永 久 追 放 。 ” 父は後悔した。 父は嘆き悲しんだ。 だが。それは犯してはならぬ、過ちであった。 もう……。 取り返しは付かない。 だが。 父は言っていたよ。 「俺はやっていない!俺はやっちゃあいないんだ!!」 ってな。 八百長は決定的なんだ。 証拠だってある。 音声も映像も残っているんだ。 だが父は口癖のように『俺はやっていない!俺はやっちゃあいないんだ!!』と言い続けた。 軽蔑(けいべつ)するだろう? 俺だってそうだ。 潔(いさぎよ)くないし…。 そう言う父を見る度に、俺は情けない気持ちになって、仕方が無かったよ…。 何というダメな大人だ。 過(あやま)ちを認めてこそ、新たなる人生を歩めるモンじゃないのか? だがな。 俺は…。 その考えが『如何に青臭い考え』かって思い知らされたよ。 父はな。 親父はな。 誰もがそう思うように。 誰もがそう望むように…。 『 息子の前では、 清廉潔白(せいれんけっぱく)な親父 で、ありたかったんだよ……。 』 だって、そうだろう? 誰だって。 誰だって…。 『 カッコを付けていたい。 』 『 愛する誰か 』と言うのが、居るモノだろう? 俺は…。 そんな親父の気持ちを…。 『親父が死んだ時、初めて気付いたんだ…。』 交通事故に遭って死んだのさ。 ダメ元で運ばれる救急車の中での話だ。 搬送(はんそう)される父は、こう言った。 『やってないって言ったトコロで、事実は変わらない事は解ってる…。』 『だがな…。俺はカッコ付けていたかったんだよ…。』 『愛する息子…。』 『愛するお前の前でな…。』 『あ~~あ…。』 『ダセェなぁ…。ダサくてダサく仕方が無ぇよ。』 『三枚目でも…。』 『カッコを付けて、生きていければって思ってたのによぅ…。』 『これじゃあ、とんだ…。』 『ヘタレ役だぜぇ……。』 それが父の最後の言葉となった。 俺は何が何だか解らなくなって。 そして、火が付いたように涙が溢れ出た。 痛い程の悲しみを覚えたからだ。 痛い程…。 『 親父の気持ちが、理解出来てしまったからだ。 』 ・ ・ ・ ・ ・ ハンドレッド。 「これから死合う相手に、お涙頂戴の同情話。」 「あまり褒められたモノではない。特に、この世界ではな。」 「感慨深いお人好し程、『死んでいく事』になる。」 クラーケン。 「じゃあ……。」 「こうして俺の聞いてくれるアンタを、俺はどう評せば良いんだ?」 ハンドレッド。 「お前を創り上げた者への『敬意』だ。」 クラーケン。 「敬意?」 ハンドレッド。 「そうだ。」 「尊敬の念だ。」 「ヤツがワシ等の前に立ちはだかるのなら…。」 「ワシ等は。」 「『全力を持って、ヤツを打ち倒さねばならぬ。』」 「そう言う関係だ。」 クラーケン。 「ならば…。」 「俺がDr.劉(ヤツ)と出会う事となった。『この話を続けよう。』」 ハンドレッド。 「話を聞こう。」 ・ ・ ・ ・ ・ 俺は父の死を受け入れられずにいた。 悔しかった。悲しかった。 父がどれほどの苦しみの中、生きてきたかと思うとやるせなかった。 悔しくて。 悲しくて。 やるせない日々が続く中。 俺は…。 この。 『 泥ったるく、胸焼け、腸切れるような日々に、 幕 を下ろすべく ……。 』 誰もが出来て。 誰もが恐れる。 狂気の行動へと走らせたのだ。 そう…。 その行動こそが…ッ! 「 『 世 界 を 、 敵 に 回 す 事 で あ る ッ ッ ! ! 』 」 クラーケンは猛る! 「 『 フシャシャァァァ ア ア ア ア ア ア ア アアアア ア アア アアゥウウ ウ ー ー ッ ッ ! ! ! 』 」 その声にBARのマスターがビビる! 「~~~~ッッ!!?」 そんなBARのマスターを気にせずハンドレッド。 「ほぉ…ぅ。」 ー 話は続けられる。 親父がやった事が、事実で! 親父がやった事が、誰からも忌み嫌われる事であろうとも!! 「 『 俺 は、 親 父 を、 誇 っ て 止 ま な い か ら だ ッ ッ ! ! 』 」 誰が、何と言おうとッ! 世界が、どう善悪を判断しようとッッ!! 「 『 俺 は、 誰 か が、 親 父 を 悪 く 言 う 事 に ッ ! 我 慢 だ な ん て 、 出 来 な い か ら だ ッ ッ ! ! 』 」 だからッ! 俺は、『世界を、敵へと回すッ!』 そ れ が … … ッ ! 偽 り の 中 、 俺 を 愛 し 続 け て 親 父 を 『 子 が 、 誇 る 事 だ か ら だ ! ! 』 「 『 俺 が 親 父 を …… ッ ! 愛 す る 事 だ か ら だ ぁ ぁ ぁぁああああああ あ あ あ あ あ ーーー ー ー ッ ッ ! ! 』 」 ・ ・ ・ ・ ・ ハンドレッド。 「その後。」 「貴様は、ブラッククロスへと入り。」 クラーケン。 「Dr.劉に見込まれ、改造手術を受け。」 ハンドレッド。 「そうして…。」 「『その体』を得た…。」 「…か。」 クラーケン。 「ああ。」 ハンドレッド。 「………。」 クラーケン。 「………。」 「なぁ…。」 「ハンドレッド。」 ハンドレッド。 「なんだ?」 クラーケン。 「俺は……。」 「アンタに、奇妙な因縁を感じている。」 ハンドレッド。 「因縁…?」 クラーケン。 「10年前。」 「アンタが、Dr.劉が創り上げたメタリックサンキストを倒さなければ、俺はこの体を得る事は無かったし。」 「親父が…。巴と竹馬の友でなければ、俺はアンタを近感を覚える事は無かったろう。」 ハンドレッド。 「かもな。」 クラーケン。 「そんなアンタだからこそ…。」 「アンタは。」 「『この世に、存在しちゃあいけないよ』。」 ハンドレッド。 「…?」 クラーケン。 「俺は『世界を憎んでいる。』」 「坊主憎けりゃ袈裟(けさ)まで憎いと言うが、神父もシャーマンも憎いつってるような憎さだ。」 「だから『友達になりたい』って思う人間が、いちゃあいけないよ。」 「『こんな世界でも好きになれる』。」 「そんな気持ちが、『 チッポケでも、あっちゃあいけないんだよ。 』 」 ハンドレッド。 「………。」 クラーケン。 「『信じるモノは、己一人なんでね。』」 「俺は。」 「アンタを『最期の日』を与えて…。」 「そして、アンタを『 葬 り 去 る … … 。 』 」 「そうして、俺は…。」 「『“改造人間”デビル・クラーケン』として…。」 「『この世界の 破 壊 を し て い く 。 』 」 ハンドレッド。 「………。」 「そうか。」 クラーケン。 「言いたい事はそれだけだ。」 「長話になっちまったな。」 ハンドレッド。 「………。」 クラーケン。 「一つ…。」 「答えてくれないか?」 ハンドレッド。 「………。」 「何だ。」 クラーケン。 「アンタ達は、Dr.劉に『尊敬の念』を抱き。」 「ヤツがアンタ達の前に、立ちはだかるのなら…。」 「アンタ達は。」 「『全力を持って、ヤツを打ち倒さねばならない。』」 「そう言ったな。」 ハンドレッド。 「ああ。」 クラーケン 「アンタは…。」 「一体。」 「『誰と一緒に戦っているンだい?』」 「教えてほしい。」 ハンドレッド。 「………。」 「妻だよ。」 クラーケン。 「………。」 「子は?」 ハンドレッド。 「おらぬ。」 「お互い……。」 「『そう言う体でな。』」 クラーケン。 「………。」 「そうか…。」 ハンドレッド。 「………。」 「ワシは……。」 「ワシ等は……。」 「『今、一体、自分達に何が出来るのか?』と。」 「選び。」 「淘汰(とうた)し。」 「それを実行(おこ)ない……。」 「『 こうして生きてきた。 』」 「その道すがら……。」 「悪路を歩み。」 「踏み入れてはならぬ場所にも、こうして足を踏み入れた。」 「『だが、後悔は無い。』」 「『自分一人しか、信じて生きていけぬ二人が。』」 「『こうして、二人して生きていく事に……。』」 「 『 そ の 意 味 が あ り 。 』 」 「 『 そ の 価 値 が あ る か ら だ 。 』 」 クラーケン。 「………。」 「熱烈なんだな。」 ハンドレッド。 「耳に障るぞ…?奴の嫌味トークはな。」 クラーケン。 「そう言うセリフがサラっと出る辺りが、熱烈なんだよ。」 ハンドレッド。 「絡むのだな。」 クラーケン。 「僻(ひが)みさ。」 そして、デビル・クラーケンは。 すくりと立ち上がり。 百文字を見つめ。 ゆっくりと。 しどろ、もどろと、語り始める。 クラーケン。 「ジ……。」 「ハンド……レェェド……。」 「リ……。」 「ン………。」 「グ………。」 「リ…ン…グ、デ……。」 「リング…デ。会…オ……ウ。」 「ジィ……ィィイイッ!」 「 『 ハァァァンド…… … … レ ェ ェェェェ ェ ェ ッ ド ! ! 』 」 それは、強い言葉であった。 しどろでありながら。もどろでありながら。 ハッキリした強い意志が、言葉となりBAR内に響くっ。 ハンドレッド。 「無論…。」 「死合うまでだ。」 「改造人間……ッ!」 「『 デ ビ ル ・ ク ラ ー ケ ン よ ! ! 』」 ハンドレッドもまた答えた。 強い言葉で。強い意志でっ。 クラーケン。 「(コク…ッ!)」 デビル・クラーケンは頷(うなず)き。 そして。 デビル・クラーケンは……。 「 『 フゥゥゥシャァアァァァ! 』 」 猛り。 「 『 フシャァフシァフシャ ア ア ア ! ! ! 』 」 奇声を挙げ。 「 『 フゥゥゥフフフフ フ シ ャ フ シ ャ ヤ ァ シ ャ ァ ァアアアア ア ア ! ! ! 』 」 そして、おもむろに……。 ボゴッ! ボゴッ! ボゴッ! ボゴッ! ボゴッ! ボゴッ! ボゴゥーッ!(『 自 分 自 身 を、 殴 り 始 め た 。』) ボゴッ! ボゴッ! ボゴゥーッ!(『 強 く 。』) ボゴッ! ボゴッ! ボゴゥーッ!(『 強 く 。』) ボゴッ! ボゴッ! ボゴゥーッ!(『 強 く ! 』) ボゴッ! ボゴッ! ボゴゥーッ!(『 強 く ッ ! ! 』) BARのマスターが、歯をカチカチ鳴らしながら、震えている! こんなガタいの良いミイラ男が、奇行に励んでいるのだ!! 『 恐怖を感じぬ、 訳 が 無 い ッ ッ ! ! 』 「 『 オォォォオ オ オ オ オ オ ーー ー ー ー ! ! ! 』 」(デビル・クラーケンは殴る!デビル・クラーケンは殴る!) 「 『 オ ボ ボ ボボボボボボ ボ ボ ボ ボ ボ ボ ボ ゥゥ ゥ ウウ ウ ウ ーー ー ー ッ ッ ! ! ! 』 」(殴り続ける!殴り続けるゥー!) 歪んで!! ひしゃげ続けるその体駆は!! 奇妙なまでに……!! 『 不自然(アンナチュラル)な弾力性に満ちていて……ッッ!! 』 『 軟 体 軟 体 ィィィィ ィ イ イ イ イ イ イ イ イ イ イイ イイ イ イイイイイイ !!! 』 ヴァッァァァアアアアアーーーーーーンン!!(それがッ! 改造人間たる、デビル・クラーケンが 超 ボデ ィ ィ イ イ イ イ ー ッ ッ ! ! ) ハンドレッド。 「なるほど……ッ。」 「これが、Dr.劉が言っていた……ッ。」 「『その打たれ強さに 嗚呼、南無三だ と嘆き難儀する。』かッ!」 「良いだろうッ!デビル・クラーケンッッ!!」 「この死合ッ!」 「どちらに真に『耐撃たるか……ッッ!!』」 「 『 その身を持って、 思 い 知 ら せ て や る ッ ッ ! ! 』 」 ハンドレッドは、立ち上がりッ! 踵(きびす)を返して、こう言い放ったッ!! 「 『 リ ン グ で、 邂 逅(あ) お う ! “ 改 造 人 間 ”デ ビ ル ・ ク ラ ー ケ ン よ ッ ッ ! ! 』 」 ー そして、ハンドレッドはBARを後にした。 ー クラーケン。 「 『 オ ボ ボ ボボボボボボ ボ ボ ボ ボ ボ ボ ボ ゥゥ ゥ ウウ ウ ウ ーー ー ー ッ ッ ! ! ! 』 」 奇行を続ける、クラーケンを余所(よそ)に…。 マスター。 「お・置いてきゃないれぇぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!!?」 ー マスターもBARを後にした。 ー 〇深夜 アントン辰巳宅 『魔妖香酋長(まようがしゅうちょう) 』プカハンタは侵入していた。 日本地下プロレス協会会長『アントン辰巳』の豪邸にである。 プカハンタには熱望している事があった。 それは愛する『ジ・ハンドレッド』の為に生きる事…。 6年前。 プカハンタはヂェロニモの妹と結婚するハズだった息子を、 白いタキシードのキザ男に殺された。 息子は死ぬ前に、白いタキシードのキザ男に何をされたのかを話した。 許せなかった。 許せなくて許せなくて仕方が無かった。 だから、プカハンタはかつての旧知、『Dr.劉』を頼った。 劉は『改造人間の素体になるのなら?』との条件を出し。 プカハンタ達はそれに『YES』と答えた。 劉はヂェロニモに『人体改造』を施(ほどこ)す。 ヂェロニモは『鋼線(ワイアード)』と呼ばれる、強靭な肉体を手に入れた。 動物の細胞を組み合わせる事により、飛躍的(ひやくてき)に向上した“身体能力”で……。 ヂェロニモは『米国・地下プロレス協会』のリングにて、幾度と無くその手で『対戦相手を 殺 め た 』。 それが研究データを欲する『劉』の望んだ“成果(データ)”であり。 ワシ等もまた『白いタキシードのキザ男』を探し出すのに『金銭』を必要したからである。 ワシもまた『一族秘伝の薬学』を劉へと伝えた。 その事柄が一因となったのか……。 日々完成へと進む『劉クリーチャー(RC)』の研究に、劉は愉悦(ゆえつ)を覚えているようだった。 殺戮(さつりく)に次ぐ殺戮。そして仇を探し出す『復讐の日々』…。 遂に『待ちも望んだその日』が訪れる。 白いタキシードのキザ男は『日本地下プロレス』の『常連客』である事を知る。 プカハンタ達は『この地、最早、用は無し』と、日本へ向かった。 米国・地下プロレスにて連戦連勝を続けたヂェロニモは、すぐにもさま『地下プロレスの絶対王者』との対戦が決まった。 そして……。 その日が『 訪 れ た 』。 「レスラーへの賛歌 その8!」 「北斗の流星と呼ばれた、戦う国会議員へと!!」 「 ワ シ は 、 こ の 『 G I A N T S W I N G 』 を 捧 ぐる ゥゥウウウーーーー ッ ッ ! ! ! ! 」 グォォオオオ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オオンオンオンオンオ ンオ ン ン ン ン ォ オ オオ オ オ ! ! ! 「貴様の口内ごと顎を掴みッ!」 「ワシの剛力で持って、振りまわし続ければッッ!!!」 「その肺に溜め込んだ空気を、声帯を通して吐きだす事は出来まいッッ!!!!」 「 『 ちぇりぃぃいいいぁぁぁあああ あ あ あ あ ああああ ーーーー ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! 』 」 グォォオオオ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オオンオンオンオンオ ンオ ン ン ン ン ォ オ オオ オ オ ! ! ! 剛力に任しッ! ヂェロニモをブン回し続けるは『地下プロレスが絶対王者ァー!!』 その名も『百文字 豪介ッ!』 『 “ ジ ・ ハ ン ド レ ッ ド ” で あ ぁ ぁぁ あ ああ あ る ゥ ー ッ ッ ッ ! ! ! ! 』 それを見やるはリングサイド! 魔妖香酋長・プカハンタは、驚きも慄(おのの)いたッ!! ー 馬鹿なぁぁあああああああ!!! Dr.劉が創り出した超肉体! 更には、一族が英雄! かつてアメリカ大陸を『その足のみで横断をした男!!』 “音を奏でる男”サンド・アパッチオが伝承の、必殺奥義『 ア パ ッ チ の 雄 叫 び 』を 屋 内 で 受 け て 、 何 ぁ ぁ あ あ あ ああああ 故、 動 け る ぅ ぅ ぅ う う う う う う う う う う う う う う う ! ! ! ? ああ、ほんの一瞬! あと、ほんのもう一瞬あれば…! 『 断 固 相 殺 叫 技 ! ア パ ッ チ の 断 末 魔 ! ! 』 ヂェロニモが放たんとする『アパッチの断末魔』にて! 『白いタキシードのキザ男』もろとも、『 死 す 事 が 出 来 た 』の に … … ! ! ! ー 止めろぉぉおおおおおお!! ー 止めろ止めろ止めてくぅれぇぇえええええええええええええええええ!!!! グゥゥウウウウウン!!(最後の一回転ッ!) ウォォオオオオオオオオオオ!!!!(剛力終着、遠心力となりてッッ!!!) ゴォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!(観客席、目掛けてッ!!) ヂェロニモを、ブン投げッ! 放り飛ばしたぁぁああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!! 「 『 ウ ラ ラ ラ ァァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! ! ! 』 」(ヂェロニモは叫び声を挙げるッッ!!) ドッッ ッッ ッ パ ァ ァァ ァ ァ ァ ァア アアアアア ア ア ア ア ア ア アアア ア ア ア ア ン ン ンン ン ! ! ! ! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 破裂音がした。 そして次の瞬間。 真赤な液体と……。 千切れて、爆(は)ぜた無数の肉片が飛び散って。 霧散をする……。 ネイティブ・アメリカン。 『ワイアード・ヂェロニモ』と呼ばれる男は…。 もう其処には『存在しなかった。』 そして、彼と。 魔妖香酋長とが、憎んで止まなかった…。 復讐と運命との決着を、望んだその男…。 『白いタキシードもキザ男』もまた…。 も う『 其 処 に は 』… … ! ! ー 王 者 が 下 し た 絶 対 の 審 判 は 、 ー 我 等 の 意 す ら も 汲 み 取 っ た『 粛 清 』。 静寂。 どよめきすらも起こらなかった…。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ この時……。 この老婆の胸に去来をしたモノは。 それは、実に『熱いモノ』であった。 同志・ヂェロニモを屠り去った、憎きは絶対王者(ジ・ハンドレッド)。 だのに彼奴に『敬意』を覚えてしまうのは『 何 故(なにゆえ)に ? 』 ー それは……。 『 取り戻してくれたからだ 』 。 こ の 老 婆 の … … っ 。 一 族 の『 尊 厳 』 を … … っ っ 。 ー そして……。 何よりも。 何よりも。 何よりも……。 『 ワ シ は 、 百文字(ハンドレッド)を、 愛 し て し ま っ た の じ ゃ よ … … っ 。 』 ー それは、実に『熱いモノ』であったっ。 女としての幸せなど、とうの昔に捨て去った、魔道を行く女、魔妖香酋長にして…っ。 彼を想うと『 熱いモノが込み上げてくるのだ…っ!! 』 ー 理解(わか)っている! 彼には妻(レディ・ミィラ)がおり、その間に、踏み込めない事など!! だが…! 彼等が月夜の下で、愛を語り合う『ロミオとジュリエット』ならば、 私はその足元で咲く『月見草』でも構わない…!!! ー 私は彼の…! 彼の側に居たいと思ったのだ!! ー 彼の体は恐らくは外法の手段に構築されている。 『表の世界』で生きる事が『許されぬ体』なのだろう。 な ら ば ! ー 守 っ て や る ! ー 守 っ て み せ る ! ! ー そ の 『 尊 厳 』を ! ー そ の 『 生 き る 場 所 』を ! ! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ プカハンタは思考する。 『アントン辰巳』。 ヤツがハンドレッドに何をするかは解らない。 そう、辰巳はどんな卑怯で汚い手でも使う男…。 今ここで殺しておかねば必ずや“害”となるだろう。 幸いにも辰巳の豪邸はセキュリティが甘かった。 ならば。寝室に『毒香(どくこう)』を焚き、毒殺(どくごろ)ししてくれよう…!! (フヘラフヘラヒケェェ…!この部屋じゃな…!!) (どぅれ、ドアの鍵を開け…。) (ム?鍵はかけておらぬのか。不用心じゃな。) (だが、これであとは『毒香』を焚きさえすれば…!!) ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ プカハンタは驚愕(きょうがく)する…!! 「な…!何じゃと…!!」 「その姿…!!お主が『アントン辰巳』なのか?」 「アハッ♪アハハッ♪♪」 「深夜でドッキリ。老婆の夜這い…ってかぁ?」 「丁度良いぜ。ハンドレッドに少し灸(きゅう)を据えてやりたかったんだ。」 「プカハンタ。お前。贄(にえ)になりな…!!」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 〇翌朝 ハンドレッド宅 朝である。静かな朝。そんな朝が一変する。 玄関先、そこに『置かれていた者』は…! レディ・ミィラ。 「ハンドレッドこれは…!!」 ハンドレッド。 「何と言う事をする…!!」 そ こ に は ! ー 両 手 足 が 千 切 ら れ 血 止 め を さ れ た 、 魔 妖 香 酋 長 ・ プ カ ハ ン タ の 姿 が 在 っ た 。 ーーーーーー 戻る リンク集に戻る ・・・続く。